「不動産 × IT × 介護 × 海外人材」 と、幅広い領域で事業を展開し、成長を続けているYSグループ様では、年に1度、グループ横断で社員が集う「クリスマス会」が開催されます。
これまでは、グループ各社のIT活用度に応じて、デジタルとアナログを併用した受付方式を採っていましたが、グループ各社の社員数増加に伴い、参加人数も300名を超えるようになり、運営の限界に直面しておりました。
今回は、総務部部長の氏家様と島様に、イベント受付システムを導入した経緯と、当日の「行列ゼロ」を実現した運営の裏側についてお話を伺いました。
課題:手作りのシステムと紙名簿の併用。運営の負担と社員証の「紛失リスク」に悩まされていた
──システム導入前は、どのような体制で受付を行っていたのでしょうか?
以前は、いわゆる「アナログとデジタルのハイブリッド運用」でした。
グループ企業の中でも社員数が最も多いYSLソリューションは、Felica機能付きの社員証を貸与していました。クリスマス会の受付時には、パソコンに接続したカードリーダーに社員証をかざし、Excelで自作した管理プログラムを使用していました。
一方で、それ以外のグループ会社社員や内定者は社員証を持っていないため、「紙の名簿」で管理せざるを得ず、結果として受付方法が混在してしまっていたのです。
──その運用において、具体的にどのような課題があったのでしょうか?
大きな課題は3つありました。
1つ目は「社員証の紛失リスク」です。お酒が入る会なので、オフィスの入退室管理に使う重要な社員証を「なくさないように」と注意喚起し続けることは、運営側にとっても参加する社員にとっても精神的なプレッシャーがありました。
2つ目は「機材の準備」です。自作システムを稼働させるために、会場へPCやカードリーダーを持ち込む必要があり、セッティングも大変でした。
そして3つ目が「紙名簿を使った受付の限界」です。近年はグループの成長戦略により組織規模が拡大し、受付担当者が社員全員の顔と名前を把握することが困難になりました。数百名のリストから名前を探す作業は時間がかかり、受付に行列ができてしまっていました。
また、イベント中に責任者から「今、何人来ている?」と聞かれても、紙に付けた印を数え直さなければならず、即答できないことも悩みでした。
導入の決め手:将来的な「対外イベント」を見据えたトライアル
──今回、システム導入を決めたきっかけは何でしたか?
経営層から「一度システムを試してみてはどうか」という提案があったのがきっかけです。実は、近々お客様をご招待する社外向けイベントの開催予定があり、そこでの活用も視野に入れていました。大切なお客様をお招きする場面で受付が混乱するのは避けたいので、今回の社内イベントを絶好のトライアル機会と捉え、導入を決定しました。
効果:「受付待ち時間ゼロ」を実現。リアルタイムな人数把握で進行もスムーズに


──実際に導入してみて、どのような効果がありましたか?
最大の効果は、「受付の待ち時間がなくなった」ことです。以前は、受付担当者が名簿から名前を探している間、参加者をお待たせすることに申し訳なさを感じていましたが、今回はQRコードをかざすだけなのでとてもスムーズでした。スタッフの精神的な負担がなくなり、余裕を持って笑顔で対応できました。
また、リアルタイムでのデータ活用も非常に役立ちました。
「現在、何名来場しているか」が管理画面で即座にわかるため、開会の挨拶のタイミングを正確に判断できました。
さらに今回は、イベント中に表彰式を予定していたので、表彰対象者がすでに会場に到着しているかを受付から離れた場所でもスマホから確認でき、運営の連携が格段にスムーズになりました。
──来場者からの評判はいかがでしたか?
高齢の方や役員陣も含め、抵抗なく受け入れていただけましたね。役員同士で「紙で持ってきたの?」「スマホで表示できるんだよ」と和やかに会話する場面も見られ、新しい体験を楽しんでもらえたようです。
当日の運用フローと工夫:丁寧な事前周知で「QRコード忘れ」を防止。スタッフ教育も数分で完了
──導入にあたり、準備段階で工夫された点はありますか?
300名規模への一斉メール送信には不安があったため、招待メールは会社ごとに2~3回に分けて慎重に送信しました。
また、新しいフローを浸透させるため、社内グループウェアや各社の責任者を通じて複数回アナウンスを行いました。
ITツールに不慣れな社員もいるため、「不安な方はQRコードを紙に印刷して持ってきてもOK」と案内したことで、当日の混乱を未然に防ぐことができました。
当日まで「QRコードを忘れる社員が続出するのではないか」と不安でしたが、実際やってみると忘れた社員は数名のみで、ほとんどいませんでした。
──当日のスタッフの操作についてはいかがでしたか?

非常にスムーズでした。前日にテスト用のイベントを作成し、スタッフに実際に触ってもらいましたが、すぐに操作をマスターしていました。特別なマニュアルを読み込む必要もなく、直感的に使えたのが良かったですね。
検討中の企業へのメッセージ:ゲストを待たせないことこそ、最大のおもてなし
──最後に、同様の課題を持つ企業へメッセージをお願いします。
参加者が100名を超える規模や、お顔とお名前が一致しない対外的なイベントでは、このシステムは絶大な効果を発揮すると思います。
「お客様にQRコードを出させるのは失礼ではないか」と懸念される方もいるかもしれませんが、私たちは逆だと考えています。受付でお客様をお待たせしてしまうことの方が、よほど失礼にあたると思います。
スムーズに受付を通過していただくことこそが、スマートで心地よい「おもてなし」になると思います。
今後はこの成功体験を活かし、社外向けのイベントでも積極的に活用していきたいと考えています。
イベント概要
イベント名:クリスマス会(社内イベント)
開催日:2025年12月22日(月)
参加者:300名
会場:横浜市内のホテル